超新興勢力のアガルート。
近年、行政書士の通信講座業界は多くの講座が出回っていますよね。その中でも2015年に開校したばかりの行政書士講座アガルートに興味を持った人も多いのではないでしょうか。
インターネットで通信講座を探していると検索トップにアガルートが出てくることも。

実際、イシマサが独自に行政書士の通信講座紹介サイトを20サイトほど集計した結果、アガルートはかの有名どころクレアールやTAC、ユーキャンを抑えて堂々の2位ランクインされています。
アガルートが上位進出するのには、2つの理由があります。
まず1つは、なんと言っても
受講生の合格率が「72.7%」と異常ともいえる数字を叩きだしていること。
もう一方は
合格したら全額返金
行政書士講座を探している人なら、誰でもその特典に目が行ってしまうぐらいの魅力的な制度ですよね。
しかし、あまりにも破壊的な合格率や特典を見てしまうと懐疑的なイメージを持つ人もいますよね。
そこで今回、イシマサが徹底的にアガルートの通信講座を解説しようと思います。
解説するにあたって、無料講義視聴、資料請求などありとあらゆる物を使って情報を仕入れているので、ただ単に講座の説明した記事ではないので安心してくださいね(^^)/
それでは、アガルートの行政書士講座を丸裸にしていきましょう。
行政書士講座のアガルートとは
冒頭でも言いましたが、アガルートは2015年に開校にしたばかりの行政書士講座です。講座スタイルは、今では当たり前になりつつある場所を選ばないインターネットを使った通信講座ですね。
社名はキャリア,実力,モチベーションが上がる道(AGA)に出発点・原点(ROOT)になるという思いを込めて、アガルート(AGAROOT)になっているそうです。
行政書士講座アガルートの特徴を紹介。ターゲットは大手資格校希望の受講生
それではアガルートの行政書士講座の特徴をお伝えします。
近年の通信講座は、出題される分野を絞り、効率ばかり考えた学習量を徹底的に省くスタイルの講座が多いのが特徴です。
しかし、アガルートは他の通信講座と違って、じっくり時間をかけ深く学び高得点狙いのしっかり合格レベルに達するスタイルを取った真逆の講座になります。
この学習スタイルはTAC、LEC、伊藤塾など大手資格校と似ていますね。
だからといって、アガルートはスマホやPC、タブレットなどで学習ができないわけではなく、しっかいマルチデバイスを使った学習可能です。
また講座費用からも分かるように、大手資格校と同じくらい費用が掛かっています。


上記の画像は、TACとアガルートの講座費用を比べたものです。アガルートは早期割引9万円を適用して148,000円なので、割引しなければほぼTACと費用は変わらないですね。

ターゲットは、フォーサイトなどではなく、大手資格校と同じ学習スタイルをしたい受験生かな。
また、講義時間も比べてみると、明確に違いが分かります。
通信講座名 | 講義時間数(目安) |
アガルート | 300時間 |
フォーサイト | 80時間 |
スタディング | 80時間 |
LEC | 300時間 |
通信講座で有名なフォーサイトと比べるとアガルートは300時間と三倍以上のボリュームがありますね。LECは同じ300時間。
ですので、アガルートの通信講座はぎりぎりの知識で合格を目指すのではなく、時間を掛けてがっつり学習して合格を目指すものになっているのです。
というと…学習量が多いということは、おのずと勉強する知識量も増えることになり、そのまま合格率に比例するのではないでしょうか。
それでも近年の行政書士試験の合格10%を考えるとアガルートの「72.7%」は異常な合格率を誇っていますよね。
一概に合格率の数字だけで判断するのは、よくありません。開講して6年と他の講座と比べたら、まだまだですので受講者数が少ないかも知れません。分母が少なければ、必然的に合格率は高くなってきますしね。
それを差し引いたとしても、高い合格率です。
そこで、合格率を上げる要因の1つとして、魅力的な特典「合格者に全額返金制度」を付けていることではないでしょうか。
「馬の鼻先にニンジンをぶら下げる」
ではありませんが、この制度を利用して受験生のやる気を喚起させているかも知れませんね。
この先も、高い合格率を維持できるか期待したいところです。もし、何年も高い合格率を誇っていけるなら、それだけでアガルートの講座は、信頼できると言えるでしょう。
イシマサが行政書士講座アガルートの無料講義と資料請求を使った感想を紹介
ここからは、イシマサが無料体験に登録利用と資料を取り寄せてテキストを使ってみた感想をお伝えしますね(^^)/
まず初めに資料です。

資料の中身は
- 納品書及び発送明細書
- アガルートハンドブック
- サンプルテキスト
- 割引パンフレット
- 講座説明が載ったカタログ
正直、資料の作りが簡易すぎて雑だと思いました…(-_-;)
まだまだ、開講して販促費にお金が掛けられないのも分かります。そして、無料の資料なのも分かっています。
資料はあくまでも資料であって…テキスト、講義など講座内容は充実しているのかもしれません。
ですが、仮にも10万円以上する講座に申し込んでもらうと思うなら…
どの資料もコピー用紙を綴った簡易なもので、ただ会議資料を送ってきたと思ったぐらいです。にもかかわらず、自社のパンフレット(アガルートハンドブック)は、ちょっと高級感を出すためかお金が掛かっているのが分かります。
そんなところにお金を使うなら、違ったところにお金を使ってもらいたいと感じました。
例えば、インターネットには載っていない勉強法に関する情報、サンプルテキストの補足など
受講生が欲しい内容は、アガルートの情報ではなく、アガルートの行政書士講座についての情報ですよね。
「資料請求して良かった」と思えるように今後、力を入れてもらいたいところですね。
では、サンプルテキストを見ていきましょう。
テキストはA5サイズになります。最近はフォーサイトなど他の講座もA5サイズを適用しているとこが多いですよね。持ち運びとかも考慮してこのサイズが利用しやすいのかもしれませんね。

黄色とオレンジの2色を基調とし、比較的見やすいですね。画像を見てもらうと分かるように、文字だけでなく表や図を使ってすっきりとしてます。
図の後に、説明が書いてあるので、まず図で把握し説明で理解する形式になっているようです。

テキストの内容は、分かりやすいと感じました。上記画像の赤枠部分なんかは詳細に書いてありますよね。普通なら「制度である。」で終わっているテキストもあるぐらいなので。
「任意後見契約は、弁護士みたいな専門家じゃなく普通の人でもなれる」とイメージができるので、後々思い出すときにこのような詳細な説明が大切になってきます。
サンプルテキストには、問題も載っていたので画像を載せておきます。

基本的には、問題を解いている時に答えは見られないようになっています。イシマサ的には、この作りは好きですね。
左ページに問題、右ページに回答だと答えがどうしても目に入ってしまうので、本番を意識した問題演習ができないからです。

近年の民法は、難化傾向にあると言われています。アガルートの問題集には、司法書士試験で出題された過去問も載せているみたいですね。
なので、行政書士だけの学習では足らない部分を補填している作りにも好ポイントですね(^^)/
無料講義を視聴した感想
つぎに無料講義を視聴した感想です。

他の講座では、現役行政書士が講義を担当している講座もありますよね。
しかし、アガルートの講義を担当する講師は、長年大手資格校であるLECにて教鞭を執ったベテランの豊村先生です。豊村先生は、行政書士ではなく完全なる勉強を教えるプロ講師。
受験生の気持ちを熟知しているので、そこらの行政書士兼業講師とはレベルが違いますね。

このようなところも、合格率を高くしている要因かも。
アガルートに登録すると、スマホなどのデバイスで上記のようなシステムが利用できます。行政書士専用システムというより、アガルートの全講座対応みたいです。
学習サイトいうより、販売サイトに近いかも。
- 8段階の倍速機能
- 講義の音声ダウンロード
- いつでも質問ができる。受講生限定Facebookグループ
利用できる機能は、3つです。イシマサ的には好ポイントですね。
機能が少なすぎじゃない。もっと機能が充実してたほうがいいのでは?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
機能が少ないということは使いやすいということになるからです。ごちゃごちゃしていると使いづらいし、その機能ごとに理解するだけで嫌になってしまいます。
正直なところ、イシマサ的には最低限倍速機能と音声ダウンロードだけがあれば、十分と思っているくらいです。
なので、3つの機能だけでも十分です。


豊村先生の講義を聞いてみて、第一印象は「うわ!めっちゃ元気」と思いまいた。なんか、話し方も問いかけるというよりは、「ここってこうだよね。だからこうなるんだよ」と講師と受講生の壁がないフレンドリーな感じですね。
講義の内容も、テキストに沿って進めていくのですが、所々で具体的な事例を盛り込んで説明しくれるので、非常に理解しやすいです。
この具体的な事例は、学習するにあたって長重要なんですよ。
具体的な事例があることでイメージしやすくなり記憶の定着に繋がります。
受験生は、法律の勉強も実務も体験したことがありません。もちろんイシマサも受験時代は同じ状況でした。
第900条
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。
三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
引用元:wikibooks
上記の条文を読んでも、イメージできないですよね(^^;受験勉強中は、覚えたくても覚えられないことって多いんですよね。
今なら実務で利用しているので、読んだだけでその光景がイメージでき、内容も暗記もしています。
なので、実務を体験できない受験生は、具体的な事例でどれだけイメージできるかも、学習をスムーズに進めるため重要です。
また、1講義が10~30分と短いので、忙しい人でもスキマ時間に視聴可能です。ただし、他講座と比較すると講義のボリュームが凄いので、スマホ学習だけで完結させるのは難しいですね。
行政書士講座アガルートのおすすめ講座を紹介

アガルートの行政書士講座は、様々なニーズに対応したプランが用意されています。
それでも、今回は「完全初学者」を対象として、おすすめの講座を紹介します。

初学者なら、「入門総合カリキュラム(ライト)」か「入門総合カリキュラム(フル)」のどちらかになるでしょう。
強いて言えば、イシマサは「入門総合カリキュラム(ライト)」を選びます。
なぜなら、「入門総合カリキュラム(フル)」に付いている文書理解の学習は、勉強始めた当初から毎日1.2問を解いていけば十分に対応できるからです。逐一ローラーインプット講座もしっかり基礎講義を理解していくことで必要ないと思いました。
行政書士の学習は、一朝一夕で覚える物ではなく、半年もしくは1年近くかけて学習していくので、じっくり勉強していけば大丈夫でしょう。
イシマサなら「入門総合カリキュラム(ライト)」でしっかり合格レベルまで学習し、試験対策として市販もしく資格学校の模試を大量に解いて試験に望みます。
行政書士講座アガルートのカリキュラム


相賀講師の授業も併せて選べる

豊村先生に加えて相賀先生の講義も選択できるようですね。なかには、豊村講師の講義が合わないと感じる人もいるでしょう。
相賀先生は、元テレビアナウンサーでもあります。アナウンサー持ち前の高い表現力で、単調になりがちな行政書士の講義を面白く、聞きやすいものへと変化を与えてくれます。
相賀先生の違った視点の講義も候補の1つとして、検討してもいいでしょう。
行政書士講座アガルートがお勧めできる人
それでは行政書士講座アガルートがおすすめな人を紹介します。
何とも言っても、合格者だけがもらえる全額返金制度を狙ってもいいでしょう。それが学習のモチベーション維持になるならおすすめです。
合格後、開業を考えているならこの制度はかなり魅力的ですね。実際に行政書士登録するのに約30万円も掛かり、少しでも取得費用を抑えておくことも大切です。
ここまでの説明で分かるように、アガルートの講座は他の通信講座と違っています。
学習する内容も濃いものとなっているので、短時間の学習で合格を目指すコンセプトにはなっていません。腰を据えてじっくり学習に取り組み確実に合格できる力を身に付ける講座です。
しかし、この学習方法は遠回りに見えて、そうではなく最短ルートで合格できる力を得られます。
最近の通信講座は、効率を重視しすぎて学習量が足らないなんてこともよくあるからです
なので、他の講座で受験を決めるのではなく、絶対合格して行政書士なると高い目的意識を持った人ならば、アガルートの講座はおすすめできるでしょう。
行政書士講座アガルートがお勧めできない人
逆にアガルートがおすすめできない人もいます。
アガルートの講義は300時間とかなりのボリュームがあります。
毎日2時間、講義を聴いても、150日も掛かってしまいます…
ダラダラと講義を聞くのが苦手という人もいるでしょう。
「今日は疲れたから勉強は辞めよう」
通信講座に強制力ありません。サボろうと思えば、いつでもサボれてしまうのがネックです。
それがただ聞くだけの講義だったら、なおさら誘惑に負けて挫折する確率も高くなります。なので、一概に講義が長いというのはいいモノでもなく、短時間で効率よく学びたい人は向きません。
また、アガルートの講座はじっくり学ぶ学習スタイルを取っているので、他の通信講座と比べて費用が高いです。
全額返金制度があると言っても、講座を受けたらから必ず合格できる保証もありません。さらに、新しい講座ということもあり教育訓練給付制度は利用できないのも地味にイタいいところでもあります(>_<)
行政書士講座アガルートの口コミをTwitterで紹介
口コミも紹介しておきます。
Twitterから引用です。
講義についてツイートしている人が多くいますね。イシマサも今回の無料講義の視聴だけかも知れませんが、非常に分かりやすく感じました。
アガルートと他の通信講座との比較
アガルート | フォーサイト | スタディング | TAC | ユーキャン | |
価格(割引後) | ¥118,000 | ¥66,800 | ¥59,800 | ¥206,000 | ¥63,000 |
紙ベースの教材 | 〇 | 〇 | - | 〇 | 〇 |
学習形式 | パソコン・スマホ | パソコン・スマホ | パソコン・スマホ | パソコン・スマホ | テキスト中心 |
合格実績 | 72.7% | 42.6% | 未公表 | 149名 | 過去9年で2831名 |
学習量 | がっつり | 効率優先 | 効率優先 | がっつり | 効率優先 |
教育訓練給付制度 | - | 〇 | - | 〇 | 〇 |
ほとんどの講座が、PC・スマホなどのマルチデバイス学習が可能になっていますね。なので、スマホで学習は当たり前と思っていいでしょう。
価格に関しても、割引を適用すればアガルートも118,000円と大手資格校と比べたら断然安く済ませることも可能ですね。ただし、例年、割引制度は2月末で終了してしまうので注意が必要ですね。
なぜ一定期間だけ大幅な割引をするのか疑問に思う人もいますよね。
イシマサの推測ですが、「受講生獲得」「実績作り」「3月から新しい講座スタート」などの理由だと思います。
ビジネスとして、講座利用者がいなければ、ビジネスとして成り立ちません。また、開講してまだまだ知名度は高いとは言えませんよね。知名度を上げるためにも、割引や合格率を発表して受講生を増やそうと努力しているのでしょう。
まとめ
それはさておき、確実に合格レベルに持っていきたいと思うならアガルートですね。逆に、ぎりぎりの学習で短時間合格を目指すならフォーサイトなどを選ぶのがいいでしょう。
しかし、講座の価格だけで安易に決めてしまうのはよくありません。
安いからこの講座に決めたとしても、いざ学習始めたら使い勝手が悪すぎて学習効率が上がらないとなってしまったら…それは自分に合った教材とは言えません。
結果的に、合格できなければ費用だけ払うことになり無駄になってしまいます。
講座費用が高くても、その後開業して仕事を2件もこなせば講座費用ぐらいはすぐにペイできます。
イシマサが設定している相続手続き報酬は、安くても10万円以上です。
アガルートは、大手資格校と同じだけの学習量と質を兼ね備えた講座ですので、フォーサイトやスタディングと比べる講座ではありません。TAC、LEC、伊藤塾などの大手資校がライバルと思ったほうがいいですね。
それを考えると、アガルートの講座費用は決して高いとは言えません。
ですので、そのこともしっかり考えてアガルートの講座で行政書士を目指してもいいのではないでしょうか。
今回は以上になります。
またお会いしましょう(^^)/