行政書士の試験時間は3時間です。午後1時から始まり4時に終了です。試験中の時間の使い方について考えたことはありますか。
試験開始の合図、と同時に問題をがむしゃらに解けばいいと思っていませんか。その考えでは行政書士に合格するのは難しいと思いますよ。
試験は、受験生を落とすためにさまざまな罠を張っていますので、その罠に掛からないように試験の対策を考えておかなければいけません
その対策の1つとして時間配分があります。
時間を意識すれば、イレギュラーが起きても焦らず対応することが可能になります。
理想の時間配分はこれです。
この3時間で、1年笑った年になるのか泣いた年になるのか決まってしまいます。失敗しない為にも、ここで試験中の時間配分を学びましょう。
今回は、『試験中の時間配分の使い方について』詳しく書いていきます。
行政書士試験は、さまざまなことを聞いてくる
試験は「行政書士になるために知識は身に付いているのか」試しています。
試験作成者は、行政書士の知識だけではなく、罠を見抜く能力や時間内に問題を処理できる能力があるのかなど、さまざまなことを試し「行政書士に相応しいか」を判断しています。
そのことを踏まえて行政書士試験に望まなければいけません。
試験開始前から落ちるダメな受験生がいる
試験会場で、周りを見ればダメな時間を使っている受験生はすぐに分かります。そうでなくても、行政書士の合格率は約10%です。100人受けて10人しか受かりません。実際にフロア内にいる受験生はほとんど落ちることになります。
それでも、見るからに落ちそうな人もいます。
それは席に座って、無我夢中でテキストや問題集を広げて勉強している人です。
言わせてもらうと『今さらっ』と思いますよね。そんなに勉強するなら初めからもっと死ぬ気で勉強してこいって思います。これでは、緊張しすぎて本来の力が出せませんよね。
次に試験開始と同時に問題を解き始める受験生です。
これも周りが見えなく平常心が保てない状態です。あまりにも緊張しすぎて、早く試験を終わりにして楽になりたいと思っています。これでは、試験の罠にかかるのが目に見えています。
このような受験生は、不合格まっしぐらなので十分に気をつけてください。そうならないためにも、心にゆとりをもって、試験を進めていけるようにしましょう。
試験中の時間の使い方はこれだ!
とはいっても、試験当日は、すべて終わるまでは心も体も気が張っている状態です。
試験開始前なら、その状態はMAXになっていることでしょう。試験直前はできるだけ緊張をほぐすために時間を使うようにしましょう。例えば、試験官に話しかけるとか、深呼吸をするとか。
試験中の時間の配分を組み立てる
ここからは、試験中の時間配分を詳しく説明します。
試験の開始の合図がなったら最初の5分を利用し「試験問題全体に目を通して解く順番を決める」ようにします
試験問題全体に目を通して質を確認する
その5分で、試験全体の問題の質を確認しましょう。確認と同時に気になる問題に印もつけていきます。
例えば、
など上記に着目しながら、さっと目を通すようにしましょう。印をつける問題は、「飛ばす問題」と「解答方式が簡単な問題」に付けていきます。これは、その場で判断する思考が勿体ないので時間の省略をするためです。
解く順番を決める
質を確認したら、つぎに問題の解く順番を決めていきます。たぶん、試験が始まって基礎法学の1問目から解く人はいないと思います。模試などを行いある程度、自分なりの解く順番が決まっていると思います。
想定していた問題の質と本試験の問題の質が大きく異なっていないか判断してください。問題があれば、修正して当日解く順番を決めるようにしましょう。大丈夫なら決めていた順番で解きましょう。
理想の時間配分
何度も載せていますが、この順での時間配分が理想です。私が何度も受験し出た答えです。では、分かりやすいように解説していきます。
法令科目5肢択一は70分が理想!1問あたり1分45秒
行政書士試験では法令科目の5肢択一がもっとも問題の量が多くメインになります。日々の勉強も、この法令科目をメインになっていると思います。ですので、ここで点数が取れなければ合格できないでしょう。
なので、法令科目の5肢択一を最初に解いていきます。
後のことも考えると法令科目は70分で終わりにしたいところです。最低でも75分です。1問あたり1分45秒ですね。
補足
1問あたり1分45秒といいましたが、全ての問題を同じように解くことは不可能です。
中には、1分も掛からないものもあれば、1分45秒を超える問題もあります。民法なんか超える問題が多いでしょう。その代わり、行政法は1分掛からないで解けるような問題がほとんどです。これを目安にしてみてくださいね。
また、長文問題や少し解いて分からない問題は飛ばして後回しにしましょう。試験中は、長い時間を掛けて問題を解いている時間はありません。それだけで命取りになってしまうので、長文、分からない問題、見たこともない問題は割り切って飛ばしましょう。
法令科目5肢択一が終った時点でトイレ休憩5分
法令科目5肢択一が終った時点でトイレに行って休憩するといいでしょう。実際にはトイレ休憩はありませんので気をつけてくださいね(笑)自分で挙手していってください。
法令科目が終った段階で、すぐに次に進めたい気持ちもあると思います。しかし、気持ちが高ぶっているだけで、実際には体も脳も疲れているのです。
この先の記述式や文書理解は思考を使った問題が多くなります。リフレッシュするためにもトイレ休憩が必要です。
記述は1問8分×24分
記述1問に対して約8分が必要です。1問は条文問題を書かせる問題が多いので8分も掛からず書けると思います。
また、他の2問は事例問題になります。例えば、AさんがBさんに土地を貸して~など
このような問題は、図を書いたりして解くので時間が掛かります。
補足
試験全体の確認で
「記述式は、どんな内容か」
確認しておくといいでしょう。
記述式の内容を事前に確認しておくことで、5肢択一の中に似たような法令用語や事例が出てくるかもしれません。チェックしておくことで、迷ったときの引き出しにもなり書きやすくなります。
多肢選択式は5分×15分
多肢選択式は、1問に5分じっくり解きます。空欄の前後の文書を読んで適切な肢を入れるようにしましょう。専門用語が分からなくても、文章理解の能力で解ける問題が必ず出題されます。
文章理解7分×21分
文書理解は、自分が解きやすいと思う問題から解いてください。私は、内容把握問題が得意でした。
逆に、穴埋め問題が大の苦手だったので後回しにする傾向があります。やはり、時間を掛けたくないので解答率高く得意な問題から解くようにすることです。
一般知識5肢択一10分
なぜ一般知識の5肢択一を最後にしたのかといいますと、単純に解くのに時間が掛からないからです。
5肢択一をすべて終わりにしてから、余った時間で記述式や文書理解をやった方がいいのでは?と思うかもしれませんがそれは間違いです。もし、問題が発生して5肢択一で目いっぱい時間を使うことになってしまったらどうでしょうか。
記述式は、書く時間も必要ですよね。考えて40字を書くのにどんなに早くても3分は掛かります。逆に3分で5肢択一なら気合で3問いけるかも知れません。
5肢択一なら短時間でも解けるというメリットがあるので、最後に一般知識の5肢択一になります。
マークシートに転記10分
解答用紙のマークシートに転記する時間もしっかり考えてくださいね。54問を塗りつぶすにも結構な時間が取られますので気をつけてください。私は最後に転記する方法を取っていました。
途中で転記しても問題ありませんのでやりやすいと思うとこで転記していきましょう
くれぐれも問題1問ごとに転記はやめてください。その都度、問題と解答を行ったり来たりするのは、転記ミスと時間ロスに繋がりますのでまずおすすめできません。
残りの時間で、飛ばした問題などを見直し
残りの20分で見直しをしましょう。名前受験番号の書き忘れやマークシートの転記ミスの確認です。見直しを怠ってしまうと、すべてが水の泡になって消える可能性もあります。また、この時間で飛ばした問題、迷って気になっている問題を確認して再度解きなおしましょう。
この時に解けば、気持ち的に楽になっているので解答率がグッと上がると思います。
再度解きなおしても迷っているときは、最初に出した答えを変更してはいけません。直観的に答えた解答が正解している確率が高いことが多いからです。
まとめ
試験開始前から試験中の時間の使い方を書いてきました。どうだったでしょうか。ほとんど似たような感じでしたか。それとも、ちょっと違った時間の使い方だったでしょうか。
時間の使い方に正解はありません。自分が決めた時間配分で進めた方がいいならそれが正解です。
ただ、これだけは言わせてくださいね。模試などで余裕をもって終わっていないのなら時間配分は間違っています。早めに修正する必要がありますので注意が必要です。
私が出した時間配分は余った時間を多く取る進め方です。
時間がぎりぎりに迫った時間配分では気持ちが焦り本来の力を出せなくなってしまいますよね。ですので、時間に余裕がある時間配分を見つけて本試験に望んでください。
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